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イラク帰還兵士の証言を聞くつどい(2)

 「イラク帰還兵士の証言を聞くつどい in 千葉」で次に証言をされたのは、ホゼ・バスケスさん(反戦イラク帰還兵の会IVAW事務局長)です。
 バスケスさんは、高校生を勧誘する軍隊の募集係の「軍隊に入れば大学に行く費用を出してあげる」という話しにつられ、1992年に軍隊に入りました。以後、現役および予備役として14年間服務しました。彼は当初、男として軍人になるのはいいことだと考えていましたが、9・11以後、自分がアメリカの外交政策について何も知らなかったと思いました。そしてインターネットで情報を知れば知るほど頭にきたそうです。2004年は、4月にアブー・グレイブ収容所でむごい拷問をしていることが写真で暴露され、また、ファルージャ総攻撃が行われ、バスケスさんはとても不愉快だったといいます。
 2004年夏にボストンで平和をめざす退役軍人の会VFPの総会があり、そこにきた何人かのイラク帰還兵が相談をして、反戦イラク帰還兵の会IVAWを結成しました。IVAWの目標は、(1)米軍のイラクからの即時撤廃、(2)イラク国民への賠償、(2)帰国する兵士に対する医療保障・社会保障です。7人でスタートして今は2000人、全米に63支部があります。
 2008年3月には最大のイベント「冬の兵士 イラクとアフガニスタン 占領の目撃証言」を信用できる裏付けのある公聴会として開きました。アメリカの大メディアは無視しましたが、独立系のメディアがたくさん集まりました。日本では、岩波書店から『冬の兵士 イラク・アフガニスタン帰還米兵が語る戦場の真実』(2009年)が出版されています。
 今年10月、新しいキャンペーンとして、傷ついた、トラウマを抱えている兵士を戦場に送るなと声をあげています。軍は兵士が不足するなかで、手当たり次第に兵士を海外派兵させ、その中には自殺傾向のある兵士に強い薬を飲ませて服務させている例もあるといいます。
 バスケスさんは最後に、沖縄普天間基地をなくす運動への支援を表明するとともに、「九条の会」の活動についてふれ、「九条は全世界の手本だと思う。決してこの運動をやめないでほしい」と私たちにエールをおくってくれました。
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