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いま「慰安婦」問題から見えてくるもの

 今日、子どもと教科書全国ネット21から、NEWS VOL.85(8月15日付)と資料・チラシが届きました。
 一番目についた記事が、アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」館長の池田恵理子さんが書かれた「いま『慰安婦』問題から見えてくるもの」でした。
 最近、竹島問題をめぐって、韓国による強硬姿勢が日韓関係を緊張化させていますが、池田さんのエッセイを読んで、日本政府とマスコミが「慰安婦」問題に真摯に向き合わず、戦争犯罪の真実を隠蔽しようとしてきた問題が韓国の国民の反日感情をかっていることが良くわかりました。
  2000年12月に開かれた日本軍性奴隷制を裁く「女性国際戦犯法廷」を取材したNHKの報道番組が放送直前に改ざんさせられ、裁判にもなった事件については当時私のブログでも紹介しました。http://s-mituru.blog.so-net.ne.jp/2005-01-15
 池田さんは、表題のエッセイの中で、「慰安婦」問題をめぐる日本の戦争責任の取り方が、日本の民主化のものさしになることを次のように述べています。
 ~2011年、「慰安婦」問題は久しぶりに国際的にもスポットを浴びたが、日本のメディアの大半は政府の主張を追認するだけだった。ソウルで1000回目の水曜デモが行われた12月14日には、東京でも1300人の市民が集まり、外務省を「人間の鎖」で囲んだ。そこに右翼が押しかけ、凄まじい罵声でヘイトスピーチを浴びせた。マスコミ各社は取材にはやって来たものの市民の声は取り上げず、韓国の「平和の碑」を批判して「日韓のナショナリズム対決」と煽るばかりだった。ここには日本の右傾化とともに、戦争の歴史や「慰安婦」問題を学ぶ機会がなかった若い記者たちの限界を見る思いがした。・・・・(中略)・・・・ 日本が過去の戦争責任に向き合い、「慰安婦」被害の事実を認めて謝罪と個人賠償を行わないかぎり、国内では戦争加害の記憶を封殺する勢力を増長させ、国際社会からは「戦争責任を取れない国」として蔑まれ続けるだろう。自国の戦争責任に向き合える社会が実現するのは、日本が真の民主化を達成した時である。私たちはいかに困難であろうとも、この道を歩み続けるしかない。(いけだ えりこ)~
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