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悼む人

 「死を見つめ、生を知る~天童荒太のメッセージ~」(NHK特報首都圏2月20日放送)をNHKオンデマンドでみました。
 毎日のようにニュースで伝えられる人の死について考えていくと、人の死のあつかわれたかに不平等があるということに天童さんは心を痛めます。人の死に軽い重いがあることが、人の命を奪うことに対する障壁をなくしてしまうのではないか。なんて辛いのだろうと思われるようなこの世界のなかで、亡くなった人が生きていたことの尊さを心に刻むことで救いが生まれます。天童さんは悼む人・静人になりきって3年間日記を書き続けました。
 事件や事故などで死んでいった人たちが、生きているときには誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人に感謝されたのか…。生きていたときのその人のことを胸に刻むことで命を尊びます。同じように戦争で死んだ人のなかにも、多くの人の心に刻まれた人もいれば、だれにも顧みられることなく冷たい土の中に眠っている人もいる。そうした人についても心をはせます。
 静人のように分け隔てなく死者を悼むことができれば、残された家族や友人の心も癒されていきます。番組では、天童さんのもとに寄せられた読者の声が紹介されました。「悼む人」を読んで、生前の故人の思い出を胸に刻んで生きていこうと思った…。
 平和とは戦争がないだけでなく、貧困や暴力がないこと…。人の生死に差別があってはいけません。命を尊ぶ思いを知らない誰に対しても平等に持つことが平和の礎となるのではないでしょうか。
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