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世界に羽ばたく憲法九条

 今日、習志野文化ホールで開かれた「5・2憲法九条の集い in 千葉」に参加しました。
 主催は、「九条の会・ちばけん」と「九条の会・千葉地方議員ネット」(共催)です。
 この集いで講演された、高遠菜穂子さんと奥平康弘さんのお話しについて感想を交えて紹介します。
 昨日の夜、5年ぶりのイラク訪問から帰ってきたばかりの高遠さんは、2003年3月20日の米英軍によるイラク攻撃開始以来のイラク戦争の実相について映像を交えながら話されました。高遠さんは、2004年4月にファルージャ近郊で拉致された事件の後は、イラクには入らずに隣国ヨルダンからイラクの難民を支援する活動をおこなってきました。今回のイラク訪問の目的は、その現地での支援に直接携わること、日本からコンテナで送ったベッドや車イスなどの医療物資を現地で受け取ることでした。現在のイラクの状況は、米軍とアルカイダ系武装勢力とその両方を追い出そうとする武装勢力の三つ巴の抗争がなお続いています。その中でも、イラク西部のアンバール州では「アンバールの覚醒」という部族長による評議会が、米軍撤退の交渉を粘り強くおこなって成功し、自警団による治安の回復がすすんでいます。武力にたよらない平和の回復は日本の憲法九条のにおいを感じると高遠さんは言いました。帰国の直前に、医療支援の物資が届き、イラクの新聞で大きく紹介されたそうです。2004年に武装勢力に拉致された菜穂子さんが2009年にカムバックした、オメデトウと。ファルージャへの無差別攻撃の時に、拉致されて間近に爆音を聞きながら支援物資を届けられなかったことを忘れることができなかった高遠さんは、今回イラクに入れて本当に嬉しかったと言います。
 奥平さんは、「九条の会とぼく」と題して、九条の会の発足時のことを詳しく話されました。改憲の動きに対抗して九条を守るというのは、日本の文化を守ることだから、九条の会の呼びかけ人に憲法学者はたくさんいらない、一人でいいと奥平さんが呼びかけ人に加えられたそうです。奥平さんが憲法の研究を始めたころは、自衛隊は憲法違反だと言えばおしまいだったから、九条についてあまり関心をもたなかったけれども、かつての状況から変わって、海外派兵の問題が焦点になり、九条の会の活動を通して、元防衛庁の幹部まで九条を守るべきだと裾野が広がってきた。いまは、九条を守ることと二十五条を守ることが共通の課題として考えられるようになった。そして、九条は今、日本の外に出て世界市民の目標として注目されるようになった、という趣旨のお話しをされました。
 お二人の話を聞いて、九条が世界に羽ばたき、理想にとどまらず、現実に世界を動かす力を持っていること、世界の宝である九条を改悪させないために、党派を超えた共同を大きくすることが大切だということを感じました。
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