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反ナチ・反戦白バラ抵抗運動のショル兄妹逮捕の日

 ナチスが独裁支配するドイツで「白バラ通信」というビラで、ヒトラー反対、戦争反対の運動をつづけた青年たちがいました。映画「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」で多くの人が知ることになったミュンヘン大学の医学生ハンス・ショルとその妹のゾフィー・ショルは、1943年の2月18日、このビラを配布した直後に逮捕されました。彼らは、まったく猶予を与えられずに「大逆罪」で処刑されました。姉のインゲ・ショルは、『白バラは散らず』(内垣啓一訳、未来社刊)のなかで弟妹の献身的な活動を「ドイツの良心」とよんでたたえました。
 昨年11月30日に、日本の最高裁判所は、葛飾区のマンションで日本共産党のビラを配布して不当逮捕された荒川庸生さんの上告を棄却し、有罪としました。独裁政治のもとで殺された多くの人々の無念を心に刻み、私たちは民主主義と良心の自由の保障のために、ビラ配布の自由を守らなくてはいけません。日本の最高裁判所が憲法を守らないとすれば、それは主権者国民がバカにされていることになります。「ショル兄妹逮捕の日」に、憲法第12条に記された「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」ことを肝に銘じたい。
〈参考文献〉
 『いのちと平和を学ぶ 今日はなんの日366日』(歴史教育者協議会編、教育史料出版会刊)
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