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ナガサキ奇跡の少女、67年目の再会

 今日(8月5日)、TBSのNEWS23クロススペシャルで、長崎原爆投下の翌日、焼死体のそばで立ちつくす少女の写真のご本人に、女優の綾瀬はるかさんがお会いして、当時の体験をお聞きする番組を見ることができました。
 私が原爆の日が近くなると毎年のようにめくってみる写真集『ノーモア ヒロシマ・ナガサキ』にもその写真は掲載されています。(2005年、日本図書センター)
 当時15歳だった少女は、龍智江子さん(82歳)で現在福岡県にお住まいです。智江子さんは、8月9日の朝、母に代わって父親と出かけたために、原爆の被害から逃れることができましたが、爆心地から約300メートルの場所にあった自宅は、跡形も無くなり、母と弟は帰らぬ人となりました。写真に写っている黒焦げの遺体は、智江子さんのお母さんです。智江子さんが女学校の学徒動員に出た時にお母さんに買ってあげたべっ甲の髪留めがそのままだったので、母だと分かったそうです。DSC00261.jpg
 そして、智江子さんが見ている視線の先には何があったのかが思い出されました。前の家が歯医者さんだったのですが、その裏庭の防空壕の奥に吹き飛ばされて、一命をとりとめた7歳の少女・耐子さんを、智江子さんの父親が助け出すところを心配しながら見ていたのです。その翌日、智江子さんは父親と福岡県に移り住みましたが、その父は体調が急変して、8か月後に亡くなられたそうです。
 耐子さんは現在も長崎市に住んでいて、智江子さんは67年ぶりの再会を果たすことができました。戦後、被爆者はすごい差別を受けていました。特に女性は結婚、出産で苦しい思いをしてきましたので、耐子さんは被爆者であることを公にはしてきませんでした。
 番組の最後に、綾瀬さんは「智江子さんや耐子さんの記憶を胸に刻み、私は祈り続けていきたい。そう思いました」と語りました。
DSC00259.jpg
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NHK広島 ノーモアヒバクシャ 「焼け野原で黒こげの母を見つけた」龍智江子さん
http://www.nhk.or.jp/no-more-hibakusha/hibakukoe/nagasaki001.html
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