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軍隊に使い捨てにされた人びと

昨日、ポレポレ東中野で、映画「アメリカばんざい-crazy as usual」を観ました。この映画は、心身ともに傷ついたイラク帰還兵たちの真実の姿を追うドキュメンタリー映画です。
とても感動的なドキュメンタリーでしたが、何をどう伝えたらいいのか一晩考えました。
本や新聞で読んで知っているはずのことが、なぜこれほどまでに新鮮で強く胸を打つのか…。
この映画でインタビュアーをされた影山あさ子さんのメールにこの映画のトークイベントの様子が紹介されていて、そこで池田香代子さんが次のように述べています。「この映画のすごいところは、映画をつくった監督たちが、映画に出てくる人たちと友だちになって、普通の情報では知りえない、聞けないことを聞いているところだと思うのです。友だちの涙や声の震えは、ニュースや知識では知りえないこと、そこを友だちとして聞かせてもらいました」と。私の感じた新鮮な感動は、これだと思いました。
湾岸戦争の時、劣化ウラン弾による残骸で被曝した帰還兵の苦しみや、ホームレス(その3分の1は帰還兵だという)に対する州政府の無策など、アメリカ政府および軍隊の人権無視の実態が告発されています。元陸軍兵士でホームレスの支援スタッフをしているトムが、殺されてしまったホームレスの人を悼む場面は、生きたいと頑張ってきたのに、こんなことになってしまった無念と悔しさが強く伝わってきました。イラク帰還兵のダレルがPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながらも、新しい仕事に就いて笑顔を見せるシーンは、心から頑張ってほしいと思いました。新兵募集の事務所前で、若者のリクルートを阻止する活動を続けるおばあちゃんたちの明るく確信に満ちた言動は感動的でした。
他にもたくさん胸を打たれる場面がありました。
多くの人にこの映画を観てもらいたいと思います。

http://www.america-banzai.com/
dc081325.JPG
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ノブ

このような映画があることも知りませんでした。
私はイラク戦争についての知識が乏しくてきちんとしたことは言えないのですが、以前イラク戦争で死傷したアメリカ兵の数が減っていることを評価するような報道をみたときに、たった一人になったとしたって亡くなった方の命の大きさは同じなのに・・・って思いました。
by ノブ (2008-08-14 21:47) 

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