福島原発事故～今しなければいけないこと

　福島原発事故の経緯を心配しながら見守っています。
　一番危険なメルトダウン（炉心溶融）が今なお続いている可能性があるなか、22日から20㎞圏内を立ち入り禁止の「警戒区域」としたことは、遅きに失した判断だと思います。
　原発の建屋が水素爆発で壊れた時に、どれくらいの放射性物質が放出されたのでしょうか。使用済み核燃料が、その壊れた建屋のプールにあることを誰が知っていたでしょうか。「健康に直ちに影響がない」といいながら、１年間の被曝量についての安全基準や内部被曝の危険性について、なぜもっと早く周知しなかったのでしょうか。
　これまで正しい情報が提供されてこなかった住民の不安と怒りはとても大きいことでしょう。
　しかし、事態は進行しています。日本被団協は、国と東電に次のことを要請しました。
(1)被災者や避難者にもれなく国が統一した罹災証明・被災証明の発行
(2)事故被害者にもれなく健康管理手帳を交付し、年１回以上の検診を国の責任でおこなうこと。原発内で命をかけて働く従事者にも健康管理手帳を交付すべきだ
(3)放射線被害について正確な情報を提供し、国民の不安を取り除くとともに、被災者にたいする差別をなくすこと、など
　福島原発事故は単なる自然災害ではありません。外部電源の喪失で放射能漏れの事故を起こす危険をひた隠ししてきた政府と東電の責任による人災です。住民の不安の声にこたえて、最良の善後策を行うべきです。
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2011年4月22日(金)「しんぶん赤旗」
原発事故 被害者に手帳交付を
　　日本被団協 国・東電に要請

　東京電力福島原発事故による放射能汚染が深刻ななか、広島、長崎の被爆者でつくる日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）は２１日、原発事故による被害者に国の罹災（りさい）証明書と健康管理手帳を交付することなどを求める要請を厚労省、内閣府と東電に行いました。田中熙巳事務局長と児玉三智子、岩佐幹三両事務局次長が同日、都内で会見し明らかにしました。
　会見で田中事務局長は、「６６年前にアメリカの原爆で被爆した者として、福島原発事故による放射線被害にたいし、早急にきちんと対応してもらいたい」とのべました。とくに原発事故でどんな放射性物質がどういう形で大気に漏れたかが重要だと指摘。身体に入ってから放射線を出し続けて、後年健康障害を起こす内部被ばくの怖さを強調しました。
　要請は、(1)被災者や避難者にもれなく国が統一した罹災証明・被災証明の発行(2)事故被害者にもれなく健康管理手帳を交付し、年１回以上の検診を国の責任でおこなうこと。原発内で命をかけて働く従事者にも健康管理手帳を交付すべきだ(3)放射線被害について正確な情報を提供し、国民の不安を取り除くとともに、被災者にたいする差別をなくすこと、などです。

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