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表現の自由を守れ!~ニコン写真展中止事件裁判始まる

 昨年5月22日、6月26日から開催予定の写真展『重重-中国に残された朝鮮人元日本軍「慰安婦」の女性たち』が、会場を運営するニコン側から中止が通告された問題で、写真家・安世鴻(アン・セホン)さんは、東京地裁にニコンに対する損害賠償等請求訴訟を起こし、第1回目の公判が、昨日(2月18日)開かれました。
 写真展は、安世鴻さんがニコンサロンの公募展に応募していたもので、審査会を経て開催が決定し、大阪での追加展も依頼されていました。しかし、東京・新宿ニコンサロンでの開催直前にニコンが中止を通告。東京地裁がニコンに対し予定通り会場を使用させるよう命じる仮処分を出したため開催にこぎつけたものの、ニコンはホームページに開催情報を掲載しないなど協力を拒否し、その後予定されていた大阪ニコンサロンでの開催を中止しました。
 安さんは、開催への抗議電話などをきっかけとするニコン側の突然の中止通告と、写真展への協力拒絶行為は、原告の人格権を侵害する不法行為に該当すると指摘。ニコンに損害賠償請求とホームページでの謝罪広告などを求めています。
 JVJA(日本ビジュアル・ジャーナリスト協会)会員の森住卓氏らは、この問題を知った当初から抗議を続け、周りの写真家にも呼びかけましたが反応は鈍く、むしろ写真表現に携わっているから逆にニコンに対しては言いにくいという人が予想以上に多数いることを知ったということです。私は、DAYS JAPAN をとおして優れた報道写真を見てきました。表現の自由が守られることは、人間が真実に迫るために必要不可欠なことです。安さんの裁判で、写真展中止の誤りが正されることを強く願っています。**************************************************************************************
 原告の安さんは裁判の冒頭、「私の名誉を回復し、抑圧された『表現の自由』を取り戻すことを強く望んでいます」と陳述しました。東澤靖弁護士は「きちんとした理由がなく不当な中止。これが当たり前として社会で受け入れられるのであれば、表現者の萎縮にもつながります。ニコンサロンの目的“写真文化の向上”にも真っ向から反します」と述べました。(2月19日付「しんぶん赤旗」より)
★重重プロジェクト(「慰安婦」問題をテーマに被害者女性たちを撮り続け、韓国で初めて中国残留朝鮮人日本軍「慰安婦」のハルモニたちをテーマにした写真を発表した写真家安世鴻(Ahn Sehong)を代表とし、写真という人々の心を動かし感動を与えることのできるアート活動を通して、この問題の解決策を探るひとつのきっかけにしたい!)
http://juju-project.net/
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